フーピング/フープダンスのはじめ方

これからフーピング(hooping)、フープダンス(hoopdance)をはじめたいとお考えの方向けに、知っておくととっても役に立つことを解説します。

フープについて

現在世界中で主に使われているのはポリプロピレン製(通称PP)、そして高密度ポリエチレン製(通称HDPE)のフープです。ほかにも初心者向けとしてポリエチレン製、そしてごくごく少数ですがポリカーボネート製やアルミ製もあります。
新体操のフープは塩化ビニル製が一般的ですが、近ごろでは練習用にPP製のものも出回ってきたようです。

プレイヤーの体型だけではなく、フーピングのスタイルによっても最適なフープは変わります。
くわしくはこちらの記事「フーピング・フープジャグリング・フープダンス用フープの選び方」を参考になさってください。

技について

オンボディとオフボディ

フープの技はお腹や胸、腿などの体幹で回す【オンボディ】と、主には手先で操る【オフボディ】の2系統に大別されます。

オフボディ技に比べ、オンボディの技は習得に時間がかかります。卵が先か鶏が先か問題に似ていて、フープを制御するためにはその部位の筋肉(主にインナーマッスル)と脳の回路を育てることが必要で、筋肉を育てながら回す動きを習得し、そうこうしていくうちに回せるようになっていくという段階を踏まなければならないからです。

独習の方の場合、完成にたどり着くまで今どの地点にいるのかがいまいち分からないので、特に習得の難しいニーフーピング(knee hooping、ひざ上でのフープ回し)などは挫折してしまうひとも少なくありません。

オンボディ技の習得には大きめ・重ためのフープが適しています。初心者向けのエクササイズフープか、軽量なPPまたはHDPEフープであるならば大きめサイズ(直径90センチ以上)を使うとよいでしょう。
ニーフーピングに関しては、フープの位置が安定しないうちはフープがひざ裏の腱やひざのお皿にぶつかって痛むことがあります。この場合もPPまたはHDPEフープといった軽量のフープを使うことで痛みを軽減できます。

押さえておきたい基本の技

基本の技の前に、フープには動きの方向があることを理解しておきましょう。
大まかには水平方向(ホリゾンタル/horizontal)、垂直方向(ヴァーティカル/vertical)、その混合とその他の動きがあります。
回転させるだけではなく、投げる、くぐる、振り回す、転がすなど、フープの扱い方はさまざまです。

技名:Pump/パンプ。いわゆる”フラフープ”、基本中の基本であるウエストフーピングです。
技名:Float up/フロートアップ。オンボディの基本であるパンプ(ウエストフーピング)とオフボディの基本であるラッソ(頭上で手回し)をつなぐ技です。liftともいいます。
Hand spin/スピン。オフボディ系の基本中の基本、手回しです。これは垂直方向に回していますが、頭上で水平方向に回すとLasso/ラッソになります。
Hand spinで検索するとフープの面に軸をとるPalm spin系の技がでてきますが、それとはまた異なります。フープは技の名称が規格化されていないので、こういうことが多々あります。

上の3つをマスターしたら、ウエスト→フロートアップ→ラッソ(Lasso、頭の上で手回し)→ウエストへ戻すとつなげてみましょうか。
下の動画ではラッソをhaloと呼んでいますが、一例としてこんな感じでつなげられます。

使われているのはたった5つの技ですが、ここまで踊れます。困ったときはターンすればだいたい解決できます。

技と技とをつなぎ合わせることに馴れてきたら、少しずつほかの技を足していきます。なんでもつなげてみるのが上達のコツです。

技名:Chest roll/チェストロール。体の上でフープを転がすボディロール系の基本です。
チェストロールへの入り方をいくつか紹介しています。
技名:Wedgie/ウェッジー。PPフープならではの弾力を活かしたオフボディ技です。後述のエスカレーターと親和性が高く、多彩なコンビネーションを展開できます。なおウェッジーをやるのにベストなフープのサイズは股下相当ですが、手足が短い日本人の場合ウェッジーに最適化させるとほかの技がやりにくくなるので、そのあたりが悩みどころです。
技名:Escalator/エスカレーター。体を軸にフープが巻き付くように上下します。数えきれないほどのバリエーションが日夜生み出されている、オフボディ系の基本技です。

YouTubeには「覚えておきたいビギナー向けの技集」が多数アップされています。キャプションなどが見やすい動画をご紹介します。

教え上手なHoop Smile。古参フーパーなだけあって、オールドスクールな基本技もしっかりおさえてます。
YouTubeのキャプションでは技名と当該箇所のタイムが記載されているので、YouTube上でご覧になることをおすすめします。
簡単でかっこいいビギナー向け技30選。結構ユニークな技名も出てきます。先述したようにフープの技名は確立されたものではないので、検索するときのヒントとして使ってください。

スタイルについて

旧来のサーカスでのフラフープや新体操、ジャグリング、90年代の終わりに誕生したフープダンスが影響しあい、こんにちではさまざまなスタイルのフーピングを目にすることができます。
以下にざっと分類しますが、厳密に分けられるわけではなく、プレイヤーや演技によって要素が入り混じっていたりします。

フープダンス

とにかく速くてしかも正確なパドルブレイクがシグネチャームーブである「世界一有名なキッチン」の主レイチェル・ラスト。2014年にリリースした「Groove」という動画がSNSでバズりまくりました。PPフープの弾力を活かしたクイックネス重視のスタイルです。

 

 

ニコニコ笑顔でいつも楽しそうに踊っているFlowMiesことMichelle Verhoeks。InstagramやFacebookには彼女がイケイケで踊っている動画がたくさん上がっています。
フープダンス黎明期よりぶっちぎりの身体能力でフープマスターとして名を馳せたSpiral。現在はサーカスアーティストとして活躍しています。こちらはなんと2006年に公開された動画。作りこまれたステージパフォーマンスではない、まさに音と一体となってフロウを楽しんでいる姿です。パーティシーンにおいてフロウアートがどのように存在していたのかも伝わりますね。

ポイスタイル

マルチプルフープの匠・Steve Bagsが2010年にリリースした最初のフープ動画。当時主流であった”楽しく踊れればOK”なダンススタイルのフーピングに、技術の探求というジャグリング的アプローチを呼びかけた動画でした。

ジャグリング

「フープってジャグリングの一種でしょ?」という包括的な見方もありますが、ここでは【3本以上のフープを投げる・転がす・キャッチする】を主な要素とするスタイルと捉えています。
フープを握ったまま(コンタクト)扱うマニピュレーション。アイソレーションやリニアアイソレーションといった技術を用いています。慣性力が小さいスモールサイズのフープには精緻な操作が必要です。

サーカスフープ

一本から始まり、徐々に数を増やしていき、最終的には数十本のフープをまとめて回すのがサーカスフープのスタンダードな様式ですが、この動画はフォアヘッドバランスやトスなどジャグリング要素も取り入れつつ、最後にLEDフープで締めくくるというちょっと珍しいケースです。

さて、これからフープをはじめたい皆さん、ご自身の行き先の目星は付きましたか?
なにはともあれフープを手に取るところからです。
つまずいたり、仲間が欲しくなったら、SNSでもメールでもフープ東京によびかけてくださいね。いつでもサポートします!

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